【2024年最新版】兼松の年収・給与を解説!平均年収1,204万円

信頼と実績を兼ね備えた日本のビジネスの先駆者となった総合商社であり、就職・転職活動において根強い人気を誇る兼松。年収は間違いなく日本トップレベルです。在籍者へのヒアリングも踏まえ、初任給・平均年収・中途採用時の年収・職種別年収・残業・福利厚生、海外駐在時の待遇等を徹底解説します。

兼松のことが知りたい、転職を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

本記事の要点はこちら

兼松の年収・年収推移は?

2023年3月期に公開された有価証券報告書から、兼松の平均年収は1,204万円、平均年齢は38.5歳となっています。2023年度3月期は資源価格高騰による業績好調を背景に、前年対比平均年収が大きく伸びています。

dodaが公表しているIT/通信業界の平均年収は436万円、国税庁の民間給与実態統計調査による日本人の平均年収は458万円なので、日本における一般的な年収水準を大きく上回る企業であると言えます。

年度平均年収平均年齢
2023年度3月期1,204万円38.5歳
2022年度3月期931万円38.7歳
2021年度3月期858万円38.5歳
2020年度3月期904万円38.8歳
2019年度3月期944万円39.0歳
出典:兼松の有価証券報告書
兼松の職種別・年齢別平均年収は?

オープンワークに登録されているデータを参照すると、以下の通りです。職種による年収格差はほぼありませんが、年齢層の高い職種や残業代の多いタイミング等、データとして見ると職種によって違いが出てきていそうです。

職種平均年収
営業804万円
事務574万円
出典:オープンワーク
年齢帯平均年収
30歳674万円
35歳888万円
出典:オープンワーク
兼松は新卒採用がメイン?中途採用では入れない?

兼松は新卒採用をメインに行っておりましたが、年々中途採用数を増やしています。2022年度には、正規雇用労働者の中途採用比率が約35%となりました。

項目2020年度2021年度2022年度
キャリア採用人数5922
キャリア採用比率9%21%35%
出典:兼松公式HP
目次

兼松はどんな会社?

兼松は1889年に創設された日本の大手総合商社の一つです。日豪貿易の先駆けとして神戸で創業しました。「電子・デバイス」「食料」「鉄鋼・素材・プラント」「車両・航空」の4分野で国際的に展開しています。少数精鋭で事業創造集団としてゼロイチに注力している特徴があります。

本部2023年3月期利益内容
電子・デバイス88億円ICTソリューション、モバイル、電子関連の素材から装置にわたるバリューチェーンを展開
食料22億円食品、畜産、食糧の原料調達から製品加工まで幅広く展開
鉄鋼・素材・プラント67億円鉄鋼製品、化学品、産業プラントなどの付加価値の高い商品、サービスを展開
車両・航空8億円オートバイ、自動車用部品を取り扱う車両・車載部品事業と航空機機体や宇宙関連取引の事業を展開
出典:兼松公式HP

会社の基本情報です。

会社名兼松株式会社
資本金277.8億円
本社所在地神戸市中央区伊藤町119番地
代表者宮部 佳也
設立1889年8月15日
出典:兼松公式HP

兼松の平均年収は1,204万円、平均年齢は38.5歳

兼松の有価証券報告書によると、平均年収は1,204万円、平均年齢38.5歳です。

dodaが公表しているIT/通信業界の平均年収は436万円、国税庁の民間給与実態統計調査による日本人の平均年収は458万円なので、日本における一般的な年収水準を大きく上回る企業であると言えます。

直近5年間は業績の向上もあり平均年収も増加しています。

年度平均年収平均年齢当期純利益
2023年度3月期1,208万円38.5歳87.5億円
2022年度3月期931万円38.7歳85.8億円
2021年度3月期858万円38.5歳55.9億円
2020年度3月期904万円38.8歳89.6億円
2019年度3月期944万円39.0歳71.9億円
出典:兼松の有価証券報告書

また、兼松はダイヤモンド社が発表している「年収が高い商社・卸売企業ランキング2022」で見事11位にランクインしています。兼松の生涯年収は2.9億です。平均的なサラリーマンの生涯年収が2億と言われているので、1.4倍以上の差があります。また途上国に長期間駐在するなど海外駐在手当を上手く使えば、実質的報酬はさらに高額になり得るでしょう。

兼松の年収は高い?低い?競合他社との比較

兼松の競合、他総合商社と年収を比較しました。資源価格高騰に伴い各社歴代最高業績を出している状況下、兼松は五大総合商社と比べると相対的に低い年収水準となっています。

2023年3月期平均年収従業員数
三菱商事1,939万円5,448人
三井物産1,784万円5,449人
伊藤忠商事1,730万円4,112人
住友商事1,606万円5,068人
丸紅1,594万円4,340人
豊田通商1,180万円3,315名
双日1,208万円2,523名
兼松1,204万円798名
出典:各社の有価証券報告書

兼松の年収・給与体系

兼松の年収がどう決まるのか、解説していきます。兼松の年収は、基本給+残業代(管理職は支給なし)+賞与(夏と冬の二回)で決定されます。

兼松の職位と年収のイメージになります。課長職への昇進は入社20年目頃が目安となります。

役職なし500~1,000万円
課長1,200~1,500万円
部長1,500万円~
兼松 年収イメージ

兼松の賞与・ボーナス

兼松をはじめとする総合商社は年収・給与に占める賞与・ボーナス比率が非常に高いことで有名です。職能と営業で制度が分かれており、職能は会社の業績連動、営業は自身の成績によって金額が左右されます。年間で4.5~6.0カ月ほどの金額となることが多いようです。相対評価のため、年功序列で評価に不透明性を感じる方もいるようです。

基本給は人事評価で決まる。相対評価の為、結局は年功序列。昇進も無いので、評価や給与は実際のところ不透明だと感じる

出典:オープンワーク

兼松の残業

兼松の残業時間は部署による差が大きいです。全社的には働き方改革の影響で事務職やコーポレート部門を中心にワークライフバランスが取りやすくなってきている一方、営業部署では海外からのメールは休日問わずに見る必要があるケースもあります。残業代は20~30万円程度が現実的な金額と言えそうです。

残業は場所によって全く違います。食品・食料部門は20時ころまで残業している人も珍しくありません。財務、経理等の場所は決算期や締めに忙しくなります。

出店:オープンワーク

兼松の海外駐在手当

兼松を始めとする総合商社の年収を大きく引き上げるのが海外駐在手当です。これを目当てに入社する人もいる程、非常に大きな手当になります。主に以下の海外駐在手当が存在します。駐在地域や単身・独身の違いによって手当も変わりますが、20代若手で年収600~800万円、30代中堅で年収1,000~1,200万円と想定されます。

兼松の海外駐在手当

  • 海外勤務手当
  • 保険休暇手当
  • 家賃等補助手当
  • 教育費用手当
  • 危険地域手当

海外勤務手当

兼松では現地給与は現地通貨で支払われ、それに加え現地と日本との物価差に応じた海外勤務手当が支払われます。

保険休暇手当

駐在地によりますが、年に数回の海外旅行や帰国の旅費を兼松が負担します。

家賃等補助手当

兼松では現地の住居費を会社が負担します。負担可能額は赴任国や役職、家族構成等によって異なります。

教育費用手当

家族帯同で駐在する場合、兼松が学費を負担します。

危険地域手当

アフリカ、南米等危険を伴う赴任をする場合は危険地域手当が支給されます。新興国か先進国、どちらに駐在するかによって生活や貯金額が大きく変わってきます。新興国に駐在し貯金に勤しめば、帰国するまでに数千万円の資産を築くことも可能です。

兼松の職種別・年齢別年収

オープンワークに登録されているデータを参照すると、以下の通りです。

職種平均年収
営業805万円
事務574万円
出典:オープンワーク

年齢別で見てみると、35歳平均で888万円と、日本人平均年収の約2倍水準となる可能性が高いです。

年齢帯平均年収
30歳674万円
35歳888万円
出典:オープンワーク

兼松の初任給

兼松の新卒採用は学部卒と修士卒で初任給が変わります。基本給+残業代+賞与・ボーナスで年収が決まります。学部卒一年目だと、基本給が306万円、残業代が100万円(部署によっては残業がほぼない所もあります)、賞与・ボーナスが100万円程度で、計500万円程度になります。

兼松の初任給

学部卒:290,000円/月

修士卒:255,000円/月

初年度の年収において、日本のベンチャー企業を筆頭に500万円前後を出す企業も増えてきましたが、2年目以降の昇給カーブが緩やかになっている企業も多いです。一方で兼松の場合、初年度約550万円、7年目約670万円、10年目約850万円、と着実に昇給していく所が特徴です。

兼松の女性の働きやすさ

兼松は女性が働きやすい会社と言えます。産休・育休は取得しやすく復職している方も多く、フレックスでの早退も可能です。一方で、やりがいを持つことには懐疑的な声もあるようです。

女性に優しい会社だと思います。結婚出産をした社員は育児休暇を取って必ず戻ってきている印象があります。サポートが手厚く元のいる場所に戻ることも可能です。離職率は低く、働きやすい環境です。

出典:オープンワーク

兼松の福利厚生

兼松の福利厚生制度は充実しています。独身寮、社宅などの住宅補助制度に加え、群馬県草津にある保養所や、その他宿泊施設やスポーツクラブの優待利用が可能です。また社内には運動部や文化部があり、部活動が盛んに行われています。財形貯蓄や社員持ち株会、本社内診療所なども用意されています。

  • 持株会制度
  • 財形貯蓄制度
  • 保養所
  • スポーツクラブやレジャー施設の割引利用
  • 独身寮・社宅
  • 各種保険制度完備 等

出典:兼松公式HP

兼松の採用大学

兼松の大学毎採用人数は以下の通りです。文系・理系ともに日本トップクラスの国立大学・私立大学ばかりが並んでいます。文系は早慶が採用の上位を占めています。

属性大学名
文系慶応大学、早稲田大学、神戸大学、明治大学、東北大学、九州大学、上智大学、一橋大学、神戸市外大、筑波大学、中央大学、東京外大、
理系東京大学、筑波大学、名古屋大学、鹿児島大学、神戸大学、筑波大学、東京理科大
出典:就職四季報2023

兼松は激務?残業多い?やばい?離職率高い?

兼松は働き方改革を受けて勤務時間を全社を挙げて改善しているため、かつてのような働き方は減少しているようです。水曜日はノー残業デーを謳っている他、20:00以降の残業は上司の事前承認が必要で、22:00以降は原則残業禁止。年間の自己都合退職率は下記の通りです。

年度自己都合離職率の比率
2022年度4.4%
2021年度4.2%
2020年度2.0%
出典:兼松の公式HP

兼松はやばい?潰れる?

兼松はネットで検索すると「不祥事 やばい 潰れる」と書かれることもありますが、そのように言われる理由は以下と推測されます。

  • 営業秘密を持ち出して不正を働いた社員が逮捕された
  • 総合商社は年収水準が高く、勝ち組と言われるため

こちらについては後日別記事で解説していきます。

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